どうも。望月志乃です。
今回のお悩み相談は、発達障害児を子育て中のお母様からです。ご相談ありがとうございます。
【お悩みvol.7】発達障害当事者として、両親にして貰いたかったことは何ですか?
いつも明るく、時に鋭いツイートを拝見しております。
娘が自閉症スペクトラムと診断されました。親としてどんな風にこの子をサポートできるか、毎日考えています。志乃さんはお父様・お母様にこうしてほしかった、ということはありますか?
また、上に定型発達の姉がいるのですが、どのように伝えるのが、本人にとって喜ばしいのでしょうか?
ご質問ありがとうございます。
子育て中は何かと不安になることばかりですよね。
こうするべきだと専門家からアドバイスされたり、専門書を読んでみたりしても、その通りに出来るわけではないし、できないことでまた不安になったり、自分を責めたり。
まずは、毎日お疲れ様です。そんな風に毎日お子さんのことを考えて、既に頑張ってらっしゃる方に、わたしが何を言えるのか分かりませんが、あくまで私個人のケースとして、気楽に読んでくださいね。
発達障害児時代に「親にこうして欲しかった」より「親にこうされて嫌だった」という記憶ばかり
人間は、ポジティブなものより、ネガティブな出来事の方を、強く記憶してしまうんだそうです。
わたしの両親なりに、わたしのために努力してくれたこともありましたし、それも覚えているのですが、それ以上に辛かった記憶ばかりが印象的で、トラウマとなって今も苦しめられています。困ったものですね。
子にとって何がマイナスになるか分からないから不安
「じゃあ、プラスの働きかけばかりやっていればいい」という話になりがちなのですが…。
わたしもそうなんですが、親が良かれと思ってやったことでも、子どもにとっては嫌な体験になることがあるから、不安なんだと思います。
本人の受け取り方は、強制できませんからね…。
明らかにマイナスなことを避ける
例えば私の場合ですと、
親から「子育て失敗した」や、「産まなきゃ良かった」と言われたり、やめてくれと抗議しても「私がそんなこと言うわけない!」と逆にキレられたり、
0か100かで、1つできないだけで毎日のように人格を全否定されたり、
気に入らないことがあると「出ていけ!」と引き摺られ、素足のまま冬空の下に鍵をかけられて放置されたり、
「何遍言っても分からないなら、こうしてやる!」と大切なものを壊されたり、
わたしが一番やられたくないこと、言われたくないことを熟知していて、それを懲らしめるために仕方なくという名目でやってみたり、
部屋が片付けられていないことに腹をたて、2階の窓から外にものをバラまかれたり(わたしが慌てて拾う姿を、部屋の中からニコニコ眺める)
毎日のように1〜2時間、正座をさせられて説教されたり、
まあ、虐待ですよね⭐️
この他にも、まだまだ色々あります。
相談者さんは、そういうことをしていますか?
もししているのなら、それはやめた方がいいですし、専門家に相談してくださいねと言いますが、ここまでのことはしていないんじゃないかと思います。
要は、マイナスの値がデカすぎて、その他の(親が思う)プラスの働きかけが霞むんですよね……。
自己肯定感さえ育まれていれば、しなやかに生きていける
昨日の記事でも触れたのですが、成人発達障害者の多くが、幼少期にトラウマを抱えていて(時代のせいもあったんだと思います)、自己肯定感が低い傾向にあります。
そのせいで、二次障害のうつ病を患ってしまったり、健全な人間関係が築けなくなってしまったり、人生で様々な困難を抱えてしまいます。
もうご存知かもしれませんが、自己肯定感が高いというのは、「自分は価値のある人間で、誰に何を言われようが関係なく、ここにいていいんだ」と根拠なく信じられる状態のことをいいます。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]
親からして貰いたかったこと「わたしの自己肯定感を育んで欲しかった」
さきほどの恨みつらみ(笑)は、わたしの自己肯定感を削るようなものばかり。
そのために今、いろんな場面で苦労しているので、あの頃の両親に、発達障害の知識や、自己肯定感についての基礎知識があればなあ、と思います。
ただ、相談者さんは、すでに発達障害に関する知識を、ある程度持ってらっしゃって、「どうしたらいいのか」と毎日考えてらっしゃるということで、それだけでもうスタートラインはとっくに超えています。
そんなに心配することはないのではないかなあと思いますよ。
きょうだいになんて言えばいい?
わたしなら、どう言うか考えてみました。
「(妹)ちゃんは、生まれつき皆んなと違うところがあるの。ママは、皆んなと違うということは、恥ずかしいことじゃないと思ってる。でもね、ママも(姉)ちゃんも、困ってしまうことも沢山あると思う。ママは、(姉)ちゃんもとっても大切に思っているから、何かあったら、ママに相談してね。」
- みんなと違っても恥ずかしいことじゃない(多様性の理解)と伝える
- 困ってしまうこともあるし、そう感じることは悪いことじゃないと教える
- (妹)に手を焼いたり、かかりきりになってしまうことを想定して、(姉)も大切に思っていることを伝える
わたしなら、こう伝えるかなと思いました。
言葉では何とでも言えるけど、実行するとなると難しかったりしますが、そこは出来る限りで構わないので、態度でも示せるといいんじゃないかなあと思います。
子育て、理想通りにいかないことばかりで、難しいですよね……
いかがでしょうか。
少しでも参考になれば幸いです。
ではまた。
嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え [ 岸見一郎 ]
コメント
自分も子供がADHD傾向です。
私の傾向が遺伝したのでしょう。
それで不登校にもなりました。
自分のせいにしてしまう面もあり、フリースクールの運営者さんに、同一視しないようたしなめられました。
自分のことばかり書いてしまいすいません。
いつも参考になっています。
ありがとうございます。
私自身がADHDで、私の息子も自閉症スペクトラムグレーなので他人事と思えませんでした。
私は親の手伝いをした時にダメ出しばかりされていたのが悲しかった事
親が悪くても謝ってもらえなかった事
どんくさい、みっともないと、なにくれ言われた事が辛かったので
ありがとうとごめんなさいは欠かさない、ネガティブな事は
なるべく言わないようにしています。
志乃さんと同じで、親には自己肯定感を育んで欲しかったと思っています。
生きてて楽しいと思って欲しい、というのが子どもへの願いです。
してもらいたかったこと。
私を育ててくれただけでありがたい。
出来ない事に対して、どうしたら早く出来る様になるか方法を教えて欲しかったな。って思います。
厳しくしてもいいから。
勉強がわからなくても、つねらないでほしかった(昭和世代なのでギリ体罰が残ってた)
普通の人のミスの防ぎ方と、発達さんのミスの防ぎ方って全然違うなって思った事がありました。
私はADHDなのですが、前者の方法だと防げない。ミスがあらぬ方向から来る。
発達さんのミスの防ぎ方を知っている人が身近にいてほしかった。教授を受けたかったです。
まぁ自覚したからこれから防げるし対策が出来るのですが。
私はグレーゾーンです。
共感して褒めて欲しかったなぁ。学校でのこと、そっかイヤだったね、頑張ったね、楽しかったの♪って。
息子もグレーゾーンだから、毎日なにか褒めようと共感しよう思って彼を見ています。
なにもなくても、楽しそうだね、いつもニコニコしているのは君の素敵なところだよ、ママとっても良いと思ってる。って、声をかけています。